柏原さんの日常

おるたなてぃぶな生活を

23才になった夏休み

 気づいたら23才になってました。

 ティーンだった高校生の頃の自分が23才になるとは想像もしてなかったし、23才になった夏休みに、神聖かまってちゃんの「23才の夏休み」を聴けるとは思いもしてなかったです。

‎神聖かまってちゃんの"23才の夏休み"をApple Musicで

 たくさんの人たちからお祝いのメッセージをもらうと、本当に嬉しいですね。

何度もブログで書いてますが、ハタチ辺り、正確には高校を卒業して大学進学のために上京してきた辺りから、より一層人生というものを悲観するようになってしまいました。高校時代も父親が死んだり、教室の隅で独りぼっちだったりと、その頃からひねくれ悲しみ憂鬱くんだったのですが、20才辺りから、うつ病になったこともあり、より悲観と俯瞰が癖になってしまっていました。

 鬱に苦しめられ、何度も自殺未遂をして、精神病院にぶち込まれ、大学中退してから、ほぼ無職のカスみたいな人生を送ってきたわけですが、なんとか最近幸せを感じることが多くなってきました。そんな中23才という歳になりました。(別に何か特別な節目の年齢というわけでもないですが)

 一応大人ではありますけど、まだまだガキです。何も知らないクソガキです。けれどここまで生きてこられたのは、ここに来て生きることが楽しいと少しずつ感じられるようになったのは、周りで支えてくれる人たちと物語や音楽といった創作物のおかげだとひしひしと感じます。

 まず物語や音楽から。僕は昔から本を読んだりアニメを見たり、音楽を聴いたりしてきましたが、やっぱりそれらが僕を構成する重要な一部分になってるところがあります。Syrup16gは現実を孤独を認め、それを示しながら、僕らに明日や希望をわずかではありますが、見せてくれますし、木下理樹はオッサンになっても子供たちのシェルターになるようにという気概で、バンドを続けてくれています。麻枝准は僕と同じような息苦しい感覚に苛まれても、新しいソシャゲというジャンルで挑戦をし続けています。僕に影響を与えた音楽家や作家は、僕の倍近くの年齢なのに、頑張って生きてる。創作物それ自体にはもちろんのこと、その頑張って生きてることに勇気づけられてるのは、間違いない事実です。

 そして僕がうつ病に苦しんでる時に観た、僕の大好きなアニメ、コードギアス反逆のルルーシュでは、主人公のルルーシュが「明日は今日よりも少しでも良くなる」と信じて、明日を見据えていきています。この思想は僕に大きな影響を与えました。明日を見据えて生きることのカッコ良さを教えてくれました。僕はルルーシュみたいにイケメンじゃないし、モテないし、上手く立ち回ることもできないし、頭も良くないし全然似てませんが、僕は地べたを這いずっても明日を見すえるカッコイイ人間になりたいと思います。頑張るぞ。

 次に僕を支えてくれる人たち。友人だったり先輩だったり、後輩だったり、本名も知らないネットの向こう側のフォロワーさんだったりしますが、僕は人間である以上、やっぱり他の人間がいないと生きていけないわけです。

 不幸自慢じゃないですが、僕は幼少期いじめにあってましたし、家では家族に虐げられたりしました。でもそれ以上に周りには優しい人たちがいることを知っています。

 この世には多くの悪意が存在します。ですがそれと同じくらい、もしかしたらそれ以上に多くの善意が存在します。人を傷つけるのは人ですが、人を救うのもまた人なのです。

 僕はこれがこの人の世の真理のひとつじゃないかなと思ってます。だから、僕は他者からの優しさにちゃんとありがとうを返せる人間になろうとしています。そして傲慢ですが、手を差し伸べてくれた分、いや、それより少しでも多く他者に手を差し伸べられる人間になりたいと思います。鋼の錬金術師の終盤で等価交換ではなく、10もらったら11返す、新しい錬金術を模索したいという描写がありましたが、あれに近いかもしれません。

 もちろん僕は世界を救うヒーローにもなりたくないですし、なれる気もしませんが、ある先輩であり友人が僕に聞かせてくれた「半径5メートルの人間を深く愛する」という思想を受け継ぎたいと思います。今世界はコロナや戦争や貧困など様々な問題が起こっていて、混沌としていますが、一人一人が「半径5メートルの人を愛する」ことをすれば、その半径5メートルは連鎖し、広がっていって、いずれは世界はちょっとだけでも素敵になるんじゃないかと思います。齢23の無知で無力なガキの戯言に思われるかもですが、綺麗事を俯瞰してたらダメになる気がするし、やらない善よりやる偽善ではないですが、綺麗事なんて実現できるはともかく、たくさん言えた方がハッピーじゃないですかね。僕はそう思います。

 

 そんなわけで23才になり、来月から社会人になって社会の荒波に揉まれるかもしれませんが、小さくてもいいから幸せを拾って生きていきたいです。

 そして、僕の好きな作家舞城王太郎の好きな作品「好き好き大好き超愛してる」の1文目にこんなセリフがあります

 「愛は祈りだ」

 僕の好きな言葉です。まだ手を差し伸べれるほど力があるわけでもないですし、今のところ自分のことで精一杯な感じはありますが、祈ることはできるので、僕の半径5メートルの大好きな人たちに幸あれと祈ります。

 最後になりますが、宣伝というか、先程誕生日のこの日に、新作の短編小説を書き終わり、アップしました。誕生日という節目、最近生きることが楽しくなってきた今、この小説を書き上げられたのは何か意味があるように思えます。

 僕は音楽にしろ、小説にしろ、アニメにしろ、映画にしろ、拙くてもいいから熱量のある作品が大好きですし、そういう作品こそ素敵だと感じます。

 この新作短編小説「不死身のガールフレンド」はタイトルこそ大好きな作曲家でありギタリストの衝動的の人(今ヒトリエでギタボやってるシノダ氏)の同人時代の好きな曲から引用したものです。そしてその衝動的の人ぐらい、衝動で書き上げた、僕の好きな作品のように、今の自分がだせる限りの熱量を込めて書いた作品なので読んで欲しいです。僕の実体験とか感じたこととか、今後こうやって生きていくからな!って意思表明みたいなのを詰め込んだ作品です。

 なのであんま小説読まないよって人も読んでいただけるとありがたいですし(15000字ないくらいでセリフ多めなので読みやすいかとは思います)、感想なんていただけると嬉しさのあまり舞い上がってしまうと思います。相も変わらず拙いですが、熱量を受け止めてもらえれば嬉しいです。

 多分こうやって23才の報告をするより、率直に、真摯に、そして衝動的に感じられるかと思います。

 それではまた!みなさんも幸福に生きていけるよう、ささやかながら祈りを捧げておきます!

不死身のガールフレンド - 柏原さんの日常